※記事内容は、2022年3月に取材した当時の組織体制記録となります。
三菱ケミカル労働組合様は2018年4月の組織統合時にシステムを導入し、支部との連携性を強化しました。統合に伴う会計システムの一本化を進めるにあたって、Web財政部長のさまざまなメリットに魅力を感じ導入を決定されました 。中でも、リアルタイムに会計情報が更新されることにより相互確認の利便性が生まれ、スムーズな支部とのやりとりを実現しています。現在もシステムを活用し、きめ細やかな予実管理を進められています。
導入の背景
組合統合によるさまざまな調整が課題だった
弊労組は2017年4月に会社統合があり、3労組併存状態を経て労働組合も1つに統合となりました。その際課題だったのは、会計の運用方法がそれぞれの労組で異なっていたことです。会計ソフトを利用している労組もあれば、Excelで管理している労組もありました。科目体系の統一や共通のシステムを使うことで、組合資産や収支の報告を同一フォーマットで組合員に分かりやすく見せる必要があると感じていました。
また、支部会計がブラックボックス化していたのも課題でした。旧体制では、同じ活動でもA支部とB支部でお金の処理方法が異なっていました。新組織発足に伴い3労組の資産統合を行う中でその状況が発覚したため、新組織では会計の流れを明らかにし本部と支部の連携を強めていきたいと考えていました。
導入を決めたポイント
組織統合により1万人規模の組合になるということで、会計システムを一本化することは決めていました。新体制の運用について3労組で協議を行う中で、財政部長が候補に挙がりました。統合前の1つの労組ではインストール版財政部長※を利用していました。使いやすく、組合特化でサポートも手厚いということを聞き、財政部長の検討を進めていた時にクラウド版のWeb財政部長を知りました。インストール版より費用が増加するため予算の確保が必要となりましたが弊労組の目指す運用の中でさまざまなメリットがあったため、導入することを決定しました。
※インストール版財政部長の販売は終了しています。
導入効果
本部から支部の会計が常に確認できる
Web財政部長は本部から支部の会計状況をリアルタイムに確認することができるので、予算の執行状況や伝票の内容確認もタイムリーに行えます。そのため、登録不備のやりとりも簡単にできるようになりました。旧労組ではブラックボックス化していた状況を変えることができましたし、忙しい支部のフォローにも役立っています。
分かりやすいインタフェース
直感的に操作できるインタフェースなので、会計について初心者だった私でも問題なく利用することができました。大きな声では言えませんが、Web財政部長のマニュアルは見たことがありません(笑)。それくらい、パッと分かりやすいシステムということです! 役員交代時の引き継ぎにも有効だと思いました。
支部集計・組織集計がワンボタンで簡単に!
支部会計や特別会計などお財布を分けて管理することが可能で、帳票出力時には合算集計などいろんなパターンで集計出力ができるのでかなり助かっています。旧労組では決算時に支部の会計担当からメールで送られてくるExcelを編集し、紙で印刷して提出したと聞いていましたが、そういった作業をなくすことができました。
連携力が高まり会計監査も容易に
旧労組では会計監査の際に各支部の決算書類を紙で持参し一カ所に集まって監査を受ける形でした。システムを導入してからはリアルタイムに各支部の帳票を見られるようになり、会計データを相互確認しながら電話でパッと確認できるので連結監査も容易となりました。
今後の展望
私は財政担当ですので、もっと財政分析に時間を充てて予算策定、お金の使い方を追究してまいります。Web財政部長で過去データを参照することやExcel出力で分析を行うことができますので、システムを活用し組合員に良い報告が常にできるように心掛けていきたいと考えています。