思い込みや勘違い、指示の聞き違い、操作ミス、コミュニケーションの行き違い・・。こうした人間の失敗:「ヒューマン・エラー」は、さまざまな職場で労働災害を引き起こします。しかし、こうしたエラーは、人の油断や慢心、注意やスキルの不足といった、いわば人の能力の「不足や欠陥」からのみ生じるわけではありません。逆に、優れた能力があるからこそ、必然的にエラーが生じてしまう場合が多くあることが、認知心理学の研究から明らかにされてきました。本講座でヒューマン・エラーを引き起こす人の認知システムの特性を知り、ヒューマン・エラーを労働災害につげないための方策について、実際の事故例と認知心理学の理論をもとに考えていきます。
- ヒューマンエラーはこうして起こる
人は「認知の倹約家」とも呼ばれるように、認知(知覚や記憶、行動 判断)に「手を抜く」性質を自然に備えています。そのために、いくら注 意をしたとしても、ヒューマンエラーは必然的に起こります。その実例を、 「注意の錯覚」や「錯視」の実験課題を使って体験します。
- ヒューマンエラーの分類と対策を知る
エラーが人の心理に内包されているとしても、それが災害や事故被害に つながらないようにすることはできます。多様なヒューマンエラーを、そのメ カニズムから「アクションスリップ」や「ミステイク」などに分類し、「フール・プ ルーフ」や「フェイル・セーフ」などの具体的で実施可能な対処方針につ いて考えます。
- 日常のリスクに対処する
労働災害の問題だけでなく、日頃の生活の中での失敗や事故を回避 して、快適な日常を確保するための心の科学をわかりやすく解説しま す。
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